「ウルトラマン」第30話「まぼろしの雪山」

伝説怪獣 ウー 登場

ウルトラマンの前身のひとつ「Woo(ウー)」の名を持つ怪獣。
第1話では「ベムラー」が使われていた。

スキー場を舞台にした物語。
雪原を駆け抜ける少女がひとり。
遭難した猟師は「ウーにやられた」と言った。
熊と思ったのは兎を抱く少女・雪ン子だった。
彼女が「ウー!ウーよー!助けてーっ!」と叫ぶと・・・、
吹雪の中から伝説の怪獣ウーが現れた。

その話は科特隊に伝えられハヤタ・アラシ・イデを派遣。
雪ン子はウーと関係があるから村から出て行け。
雪ン子は雪女の子だと意地悪をする村の子供たち。
完全ないじめの構図である。

飯田山は「まぼろしの雪山」と呼ばれ夏でも冠雪している。
ウーの噂を聞いて客足も遠のき山岳救助隊も怖じ気づいている。
ハヤタたちは飯田山に向かった。

その途中、ハヤタが穴に落ちて足を負傷。
雪ン子の仕業である。
雪ン子は科特隊を「恐ろしい人たち」と言う。
「ウーは怪獣じゃないわ!」
十数年前に母親と共に倒れていた。
母親はとっくに死んでいたが赤ん坊の彼女は元気だった。
炭焼きの喜助老人が育ての親になった。
その喜助も2年前に亡くなり雪ン子はひとりぼっちになった。
今回のウーの一件で誰も彼女に近づかなくなったという。

翌日、スキー場にウーが現れた。
雪はウーの元に走った。「早く山へお帰り。」
猟師が発砲するが、ウーは雪の言葉を聞いて山に帰っていった。
そして、落とし穴に落ちて村の猟師が死亡した。
怒った村人たちに囲まれる雪ン子。
無実を訴える雪。しかし、誰も信じてはくれない。

気が重いというイデ。アラシが言う。
「怪獣は所詮、人間社会には入れてもらえない悲しい存在なんだ。」
ウーの良そうな谷間を爆撃するジェットビートル。

村人から必死で逃げる雪は叫んだ。
「ウー!ウーよー!ウー!」

そして、ウーが突如現れた。怒り狂ったウーがスキー場を破壊。
ロッジのハヤタはウルトラマンに変身した。
今回からウルトラマンはCタイプスーツ。
ウルトラマンのほとんど一方的な攻撃。
スペシウム光線のポーズをとろうとしたその時。

「ウー!ウーよー!」

雪の声が雪山に響いた。ウーは静かに姿を消した。
そして、雪原に倒れる雪ン子・・・。

不時着したビートルにハヤタがやってきた。

「雪ン子はどうした?」

「山へ帰ったそうだ。」

「やっぱりそうか。オレはこんなことを考えていたんだ。
 雪ン子って女の子は実際にはいなかったんじゃないかって。
 俺たちの会っていた女の子は、
 雪山のまぼろしだったんじゃないかってねえ。」

「そうかもしれん。かわいい子だった。
 あんな清らかな心の持ち主には、
 二度と再び、会うこともないような気がするな。」

人の心は恐ろしいものだ。

ひとたび偏見を持つとすべての見方が変わってしまう。
本当に雪ン子の母親がウーとなって彼女を守っていたのか。
そんな確証はどこにもなかったはずだ。
すべては推測だったのに、雪のせいにされてしまったのだ。
そして、「清らかな心の持ち主」はもう二度と現れない。
村という閉鎖された社会がヨソ者を排除する図式。
沖縄出身の金城氏が本土人から受けた視線なのかもしれない。

差別・偏見。価値観の違う者の排除。
自分たちの心の弱さを正当化する村の人々。
21世紀になった今でも「いじめ」という形で残っている。

人の心とは恐ろしいものだ。

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